2026-05-23

大玉送り

80m走とダンス。ここ一ヶ月、家でも一生懸命に練習を頑張っている姿を見てきたからこそ、グラウンドに立つ小さな背中に愛しさと頼もしさを感じた。 残念ながら短距離走は一番になれなかったけれど、本気で悔しがるその姿に、また一つ確かな成長を見ることができた。

コロナ禍で長らくコンパクトになっていた運動会も、だんだんと元の姿を取り戻し始めている。今年からは、最終種目の「大玉送り」の前に、赤組と白組の応援合戦が復活していた。

応援合戦と聞いて、ふと自分の小学生時代を思い出した。 大きな旗を持った応援団長と、中くらいの旗を振る応援団。そして、太鼓クラブの生徒たちが打ち鳴らす和太鼓の音。日本人の血が騒ぐのか、太鼓の重低音と威勢のいい声、そして風を切る旗の音を聞くと、小学生ながらものすごい闘志が燃え上がったのを覚えている。 「〇〇の色は何色だー!」という掛け声に、「赤だ!赤だ!赤だ!オー!」と、力一杯叫んだあの記憶だ。

一方、次男たちの応援合戦は少しスタイルが違っていて、「応援合戦の歌」というものがあった。 1番を紅組が、2番を白組が歌い、その前で6年生の応援団が旗を振る。歌詞が決まっている分、相手の組を威勢で上回るためには、とにかく「声量」を大きくするしかない。 みんな、喉から血が出そうなくらいの大声で歌っていた。気合いが入りすぎたせいでテンポはどんどん速くなり、完全に音源を置き去りにしてずっと先を走っている。

極めつけは、赤と白がそれぞれの歌詞を同時に歌う3番。 ただでさえ大声なのに、「先に歌い終わった方が強い!」と言わんばかりに両陣営がどんどん先走り、グラウンドにすさまじい輪唱が響き渡っていた。その熱さと不器用さが、たまらなく微笑ましかった。

実は今年のかけっこは、順位を決めず、ゴールテープも張られていなかった。 これもコロナ禍での縮小の影響かもしれないが、個人競技において「絶対に勝つんだ!」と気合いを入れている生徒は、少し限られているようにも見えた。

でも、チーム戦である大玉送りは違った。 仲間とチームを組むことで、お互いの気合いが伝染し合い、波及し、運動会で一番の熱量を生み出していたのだ。応援席の盛り上がりも最高潮だった。

自分一人のためなら諦めてしまうことも、チームのため、誰かのためなら頑張れる。仲間からもらうパワーと、それが生み出す相乗効果って本当にすごい。

大玉を必死に追いかける子どもたちの姿を見て、小学校生活で学ぶ「人との関わり」の尊さを、改めて教えてもらったような気がした。

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